TOPY 鉄を生かすのは、人だと思う。

グループの根幹を担う製鉄業。
工場をまるごと納品するのが私の仕事。

トピーグループの中にあって、トピー実業が果たす役割は主に2つある。1つは「親会社であるトピー工業の製品群を国内外に販売する」こと。そしてもう1つは、「国内外の優良な製品をトピー工業に供給する」こと。プロジェクト事業部プロジェクト営業部は、その後者での活躍が期待される部署である。この国の基幹産業とも言える製鉄業で、独自の存在感を放つトピー工業は、国内外に多くの工場を持つ。それらの工場建設・リプレイスの際に必要な設備を調達し、現場管理も含めて請け負うのがプロジェクト営業部ということになる。
「トピー工業の生産設備を一括で調達できる。つまり、工場をまるごと納品できるのが私たちの強みです。また、稼働後の補修部品などについても請け負うケースが多くあります」と説明するのは、豊橋プロジェクト営業グループの渡部仁史。「私も含め同僚は、日々トピー工業の各工場で業務を行っています」。とはいえ、グループ会社だからといって、即受注というわけではない。「一定以上の規模のプロジェクトでは、必ず3社以上の入札が義務づけられています。コストパフォーマンスで他社に劣れば、もちろん受注には結びつきません。グループ企業であることと無関係なほどシビアですね」。コストはもちろんのこと、トピー実業としての強みをどうアピールすれば良いのか、頭を悩ませる日々だと渡部は語る。

豊橋に生まれる、新製鋼工場。
その規模、その期待感、その責任。

現在、渡部が携わっているのが、新製鋼工場立ち上げという実に280億円規模のビッグプロジェクトである。「2008年に検討プロジェクトが発足し、2012年に工事着工が正式決定したトピー工業グループ全体にとっても重要なプロジェクトです」。愛知県豊橋市にある「豊橋製造所」には既に月間7万tという製鋼能力を誇る工場があるが、2015年に予定されている新製鋼工場のフル稼働によって、さらなる能力増強が見込まれている。「低い電力原単位の実現や生産性の向上、環境配慮型の工場を目指しています。そのため、プラント設備の導入や稼働後のメンテナンスでも、私たちの力が試されます」と渡部は言う。 本プロジェクトで特筆すべきは、親会社であるトピー工業に対して、設備を販売するだけに留まっていない点である。その点について渡部は解説する。「新しい建屋の建設にはゼネコンが指名されていますが、そのゼネコンに対しても電気工事や空調設備の調達などで私たちが貢献しています」。親会社であるトピー工業との直接のやりとり、そしてその周辺にある副次的なやりとり、それらにトータルに携わることができるのは、もちろんグループの強みでもあるだろう。だが、コスト面、コミュニケーション面、ネットワーク面など、多面的な優位性がなければ、ここまでプロジェクトの中心には入り込むことはできなかったに違いない。

ここは“ものづくり”の最前線。
理系出身だから動かせるプロジェクトがある。

大学時代、鋳造について専攻していた渡部にとって、プロジェクト営業部での日々はどのようなものなのだろう。「私が扱っている商材はすべて“ものづくり”に活かされるものです。自分が導入に携わった設備によって、鉄がつくられる。世の中の素材がつくられる。メーカーとは違った視点で、この国の“ものづくり”に参加ができるというのは、とても面白いですよ」。商社と言えば、一般に文系の社員が多いと想像されがちだが、渡部のように、トピー実業には理系出身の社員が数多くいる。理系だからこそできる踏み込んだ交渉。より現場を理解した提案。専門商社だからこそ、理系の知識・経験が活きてくるといっても過言ではなさそうだ。
「今回の新製鋼工場のように、新しい建屋ができる機会は数十年に一度しかありません。もちろん不安感やプレッシャーはあります(笑)。でも、そこに関われるのは幸運だとも思うんです。ビッグプロジェクトにしかない醍醐味でしょうね」。目下、渡部が頭に描いているのは、2015年の新製鋼工場のフル稼働。その日を迎えてようやく、ホッとひと息、おいしいお酒が飲めることだろう。